パウエルFRB議長が利上げペースの減速を示唆
米連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が講演で、利上げペースの減速が「早ければ12月の会合になる」と表明しました。
しかし、市場の過剰な安心感に釘を刺すように「インフレ率が実際に低下しいることを確信するには、さらに多くの証拠が必要だ」と強調し、「過去1年間、政策の引き締めと成長の鈍化にもかかわらず、インフレ率の鈍化に明確な進展はみられない」と続けています。
このパウエルFRB議長の発言で、株式市場は大きく上昇しています。
米求人も2か月振りに減速
FOMCの利上げペース減速期待の材料が他にも出ています。
米労働省が発表した10月の雇用動態調査(JOLTS)では、非農業部門の求人件数の速報値が10,334,000件と、前月の改定値から353,000件減と2か月振りに減少となったようで、市場予想の10,500,000件も下回っています。
NY市場、3指数共に上昇、ダウは続伸
今朝終わったNY株式市場は、3指数共に上昇。
ナスダックとS&P500は4日振りの反発。ダウ平均株価は、737.24ドル高の34,587.46ドルと34,000ドルを大きく回復して終わっています。
背景には、パウエルFRB議長の発言で利上げペースの減速が期待されたことで、これまで売られていたハイテク株も買い戻しが多くなったようです。
今日から12月となりましたが、次回会合までに経済指標の結果が減速していることが確認されると、利上げペースの減速への期待はさらに高まり、経済の緩やかな成長への期待が高まるでしょうか。
ただ、株式市場に資金が流入すると債券金利の上昇となりますので、今後も売り買い交錯する相場が続くのでしょうか。
日経平均株価、28000円割れの4日続落でも今日は買い戻しか
昨日の日経平均株価は、58.85円安の27,968.99円とこれまで、何とか維持していた28,000円台を割り込んで4日続落となりました。
前日のNY市場でナスダックとS&P500は続落していたこともあり、アメリカの利上げペースの継続への不安も高まったようです。
ただ28,000円台を割り込んだことで、買い戻しも多くなり、下値を支えたようです。
今日は、パウエルFRB議長の発言により、大きく上昇しているNY市場の結果を受けて、これまでの下落もあり、反発への期待は高いのでしょうか。
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