実質賃金が過去最長の24ヵ月連続マイナス|3月景気判断、下方修正は回避

時事

2024.05.10

目次

実質賃金、過去最長の24ヵ月連続マイナス

厚生労働省が発表した3月の毎月勤労統計調査で、1人あたりの物価変動を除いた実質賃金が前年同月比2.5%減と、過去最長となる24か月連続でマイナスとなったようです。

実際の手取り額にあたる名目賃金は、301,193円と前年同月比から0.6%増と前月から伸び率は鈍化したものの増えています。

3月の景気判断は下方修正を免れ据え置き

内閣府が発表した3月の景気動向指数で、足元の景気動向で景気後退の可能性が高い「悪化」となる見方もあったようですが、「下方へ局面変化を示している」と前回から表現を据え置いたようです。

自動車メーカーの生産や出荷が再開されたことが、影響したようです。

今後の物価上昇と春闘で決まった賃金上昇で景気がどう動いていくでしょうか。

NY株式市場、利下げ期待が戻り3指数上昇

今朝終わったNY株式市場は、米新規失業保険申請件数が市場予想を上回る231,000件となったことで、景気後退となり、FRBの利下げに動くことが意識されたようで、3指数共に上昇。

ナスダックとS&P500は反発、ダウ平均株価は、331.37ドル高の39,387.76ドルと7日続伸となりました。

市場は9月の利下げへの期待が高まっているようですが、それまでにインフレや景気が落ち込んでいくでしょうか。

日経平均、長期金利上昇でハイテク株売り

昨日の日経平均株価は、128.39円安の38,073.98円と続落して終わっています。

朝方に4月25∼26日に開催された金融政策決定会合で、追加利上げを意識させる意見もあったことから、今後の利上げへの警戒感や長期金利が上昇したことで、ハイテク株などに売りが出たようです。

国内景気も物価上昇により、弱くなってきていることも気になります。

今週のガソリン価格が前週から横ばいとはなりましたが、今後、再び円安に進んでくると家計の圧迫も考えられます。

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