パウエルFRB議長、議会証言で利上げ加速も示唆
先日開かれた米連邦議会上院の銀行・住宅・都市問題委員会の証言で、インフレ圧力が従来の想定を上回っているとし、「利上げのペースを加速する用意がある。」と今後の経済指標の結果次第では、現在想定されている0.25%の利上げから0.5%の利上げの可能性も示しました。
一度は軟化していたインフレも再び再上昇し、「最新の経済データは予想を上回る強さとなっており、最終的な政策金利の水準が従来の予想よりもも高くなる可能性があることを示唆している」と今後の利上げペースの再加速を強調しました。
現在の株式市場の楽観視されている動向に、釘をさす目的もあるのでしょうか。
物価高の影響で実質賃金は4.1%減
厚生労働省が発表した1月の毎月勤労統計調査では、物価変動を考慮した1人当たりの実質賃金が前年同月比で4.1%の減少となったようです。
1991年以降の1月としてのデータとして過去最大の下げ幅となったようです。
要因はやはり物価上昇が歴史的な水準となったことで、賃金が増えても実質では増えないという状況になったようです。
NY株式市場、議会証言受け大幅下落
今朝終わったNY株式市場は、3指数共に大幅下落。
ナスダックは続落、S&P500とダウ平均株価は反落となりました。
ダウ平均株価は、574.98ドル安の32,856.46ドルと先日33,000ドルを回復していましたが、再び割り込んで終わっています。
注目されたパウエルFRB議長の議会証言で、現在のインフレの状況や経済指標の結果が予想以上に高くなっていることで、今後の利上げペースを加速する用意があることが、市場に警戒感を広げたようです。
足元の株価の戻りに釘をさす意図もあったのでしょうか。
ただ今後の経済指標の結果が予想を上回れたばインフレの抑制のための対応は必要となりそうです。
日経平均株価、小幅に3日続伸も今日は期待薄
昨日の日経平均株価は、71.38円高の28,309.16円と小幅に3日続伸となり、2022年11月24日以来の高水準で終わっています。
前日のNY市場がナスダックは反落したものの、ダウ平均の続伸もあり、日本市場も買い優勢となったようです。
ただ今朝のNY市場がパウエルFRB議長の議会証言を受け、大幅下落をしていることで、今日の日本市場も売り優勢で、これまでの上昇で利益確定売りも多くなりそうですね。
28,000台を割り込む可能性が大きいのでしょうか。
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